高所作業とは?高所作業の仕事の種類や必要な資格について

高所作業とは?高所作業の仕事の種類や必要な資格について

ビルを見上げると高い所で窓を清掃していている人や、高所作業車に乗って電線工事をしている業者さんを見かけたことがあるという人も少なくないでしょう。

高い所で作業をしている人たちは、私たちの暮らしを支えている重要な存在。

でも高所での作業は危険を伴うので、作業するためには必要な資格があります。

安全くん
毎年、高所作業での現場では死亡事故が発生しています。危険と隣り合わせで働いてくれている人がいるので私たちの生活は成り立っているのです。

今回は、高所作業について解説しますので高所作業について知りたい方がぜひ読んでみてください。

高所作業とは?

高所作業作業員

建築業界などで働いている人以外、ほとんど耳にする機会がない「高所作業」というキーワード。

労働安全衛生法令によって2m以上の高さで行う作業のことを高所作業といいます。

労働安全衛生規則で高所で作業する場合について厳格なルールが定められています。

その理由は、高所作業が危険だから。

高所からの転落・転倒などは、即命に関わる重大な事故が起きやすいので、高所作業をする人はルールに従って作業を進める必要があります。

具体的には、

  • 作業者は墜落制止用器具(安全帯)を使用すること
  • 作業床を設置する場合は手すりや囲いをすること

などです。

高所作業で作業している人たちは、厳しいルールを守って働いてくれています。

高所作業の仕事の種類は?

高所作業をする仕事の一つでイメージしやすいのが、ビルの窓の清掃作業。

高層ビルやタワーマンションをゴンドラに乗ってビルの最上階から下に清掃しているのを見かけたことがある人が多いと思います。作業中はビル風が吹くので風が強いとゴンドラが揺られながらの作業をしています。

高所作業の仕事は様々でビルの清掃以外にも、

  • 電柱や電線の設置(点検)
  • 足場のある建築現場での作業
  • 高速道路や橋の点検

意識して街を歩いていると作業車に乗って作業している人をよく見かけるはずです。

いずれの作業も、危険と隣り合わせなので命綱(安全帯)を使いながら作業を行う必要があります。

安全くん
よく見ると腰あたりに紐をつ毛ているのがわかると思います。あれが安全帯というものです。

高所作業では、気温に関係なくフルハーネス着用が義務付けられているので作業服も進化しています。

高所でも快適に作業がしたい!そんな人にはフルハーネス対応の空調服がオススメ
法改正があって厳しくなった安全帯!

改正された労働安全衛生法が2019年2月1日に施工され、2022年1月2日以降は定められた高さ以上の場所で作業する際には、新規格のフルハーネスの着用が義務付けられることになりました。

フルハーネス義務化によって何が変わった?改正内容と取るべき対策・罰則

高所作業はいろんな種類がありますけど、いずれの場合も安全第一で働いています。

フルハーネスとは?

一般的に馴染みのない「フルハーネス」は、上記のような器具のことを言います。

万が一、作業者が落下してしまったとしても衝撃を臀部全体に分散して、ケガや痛みの低減させることができる器具です。高所作業をする場合は作業員は必ず着用しなくてはいけないものです。

後述しますが、以前まで主流だった胴ベルト型の安全帯は2019年2月1日に施工された労働安全衛生法により原則2022年から現場で使えなくなりました。

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高所作業を安全にするために資格が必要

高所作業は、転落・転倒で即大怪我をしてしまう仕事なので働くための知識をインプットするために資格が必要になることが多いです。

まず、高所作業をする人は、フルハーネス特別教育を受講しないといけません。

受講義務がある作業
  • 高さ2m以上の箇所において作業床を設けることが困難な場所で行う高所作業
  • 墜落防止器具のうちフルハーネス型の墜落制止器具を用いて行う作業

一部特例がありますけど、高所作業従事者はほとんどの人が受講しています。

受講には学科実技があり合計で6時間くらいの講習を受けて終了します。

 

フルハーネス特別教育は義務ですけどそれ以外にも、高所作業をする上で職場によってはマストな資格があります。

ロープ高所作業特別教育

他にも足場が無い状況でロープにぶら下がりながら高所で作業をする場合は、事前にロープ高所作業特別教育の資格を取得しておく必要があります。

資格を取得するには学科と実技の講習を受けることが必須。

学科では命綱の扱い方や労働災害の防止、関連する法令など。

実技では命綱など器具の点検やロープを使った高所作業の方法などを学びます。

高所作業車運転特別教育

安全に効率良く高所での作業を行うには、高所作業車を運転できることが必要不可欠です。

高所作業車には作業場所や用途に特化した様々な種類がありますが、10メートルに満たない高さで作業を行うには、高所作業車運転特別教育の資格取得が必須です。

高所作業車運転特別教育にも学科と実技があり、学科では高所作業車の構造や運転などに関する知識を、実技では高所作業車の操作をそれぞれ学びます。

高所作業車運転技能講習

10メートル以上の高さで作業を行うには、高所作業車運転技能講習の資格が必要です。

学科2日間・実技6時間と長期スケジュールの講習を受けることになり、運転に必要な一般的事項や関係法令などについて学んだり、高所作業車の操作といった実技を行います。

 

上記のように、高所作業をする場合は作業する場所の高さによって必要になる資格があります。

高所作業手当をもらえる会社や地方自治体も多い

高所での作業は他の仕事と比べて命の危険が高いことから手当てが支払われている場合が多いです。

公務員の例では、定められた高さ以上で作業を行った職員には高所作業手当と呼ばれる公務員手当が支給されています。

手当支給には会社によって条件が

  • 地上から10メートル以上
  • 足場が安定していない場所で作業した

など様々ですけど、命の危険があるので福利厚生が充実していることが多いです。

安全対策だけではなく高所作業は知識が必要

高所作業

高所作業は十分な安全対策を行っていないと、とても危険な作業。

以前普通に使えていた胴ベルト型の安全帯を2022年(平成34年)1月1日までしか使えなくなったこと。

安全帯の名称を「墜落制止用器具」に改めたこと。

2019年2月1日に施工された労働安全衛生法で新規格のフルハーネスの着用が義務付けられたこと。

以上のことは高所作業をしている作業員の命を守るためです。

講習会が増えたり、フルハーネスを買い替えたりするのは面倒ですけど、必要な知識を知るためだと割り切って安全対策を実施しましょう。

安全くん
高所作業の仕事をされる方は、安全靴も高所作業に適したものを装着して安全に仕事を行ってください。

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